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Channel: はがき随筆・鹿児島
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ある隠れ念仏者

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都市対抗野球

 亡夫の父親の古い写真の裏に「昭和八年度都市対抗出場、明治大学代田橋ニテ」と書かれ、練習風景か、体格のよい義父が笑顔で見ている。  義父は早稲田大学の野球選手だった。卒業後、台湾に帰り、社会人野球へ。台湾では名を知られた選手だったという。...

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里山を歩く

 小川と田んぼ、そしてかの山があれば「里山の風景」といわれるが、最近の自分は深田久弥級の山より名もない里山を歩くことが多くなった。茂頭の観音、三重野の観音、岩屋観音とまるで観音様巡りをしていると思われるほどである。  故郷の山は校歌に詠まれた大谷山、向江山と幾多あるが、如何にいます父母がなき現在、足が遠のいている。...

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「桜もいいけど」

2016年3月12日 (土)     岩国市  会 員     吉岡 賢一  笑いと涙と汗と我慢の歴史を重ね、45年目の春を迎えた老境の夫婦。 「サファイア婚式のお祝いに、少し遠出して花見と温泉でも楽しもうや」と、ささやかな夢を描いていた。  ところが、孫兄ちゃんが高校進学、三男坊は小学校入学というダブルのおめでたをつきつけられた。こりゃ大変、半端な出費ではない。...

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Tシャツ

2016年3月22日 (火)     岩国市  会 員    樽本 久美  下関の火の山ユースホステル(YH)が新しくなった。学生の時、吟道部の合宿で3泊利用した。そこで、先輩に詩吟のイロハを習った。  「さんせん、そうもく・・・・・・」と大声をあげて、吟じた。あれから34年、今でも私の詩吟は続いている。その後、一人で火の山YHで新年を迎えた。...

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衝撃の一枚

2016年3月26日 (土)   岩国市  会 員   横山 恵子  亡き父の写真を整理していたら、目に飛び込んできた一枚。それは「兵士の遺骨帰還」。白木の箱を抱く多数の兵士を迎える群衆。その行列はいつ果てることもなく続いていた。  早速ボランティアをしている原爆資料館の仲間たちに見せたら「まーよう保存しとったね」とか「箱の中に髪の毛があれば良い方、ほとんど砂よ」などといろんな感想を述べてくれた。...

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脳梗塞の友

 どんなに無念だろう。数年前まで、私とよく食事をしたり、私を山や海によく連れていった2人の脳梗塞の友。  Sさんは、私の先輩で3回も脳梗塞を起こした。今は自宅でほとんど寝たきり。一月ほど前、遊びに行ったとき、彼は「もう、この足を使うことはない」と足を見ながらぽつりと話した。私は返す言葉が見つからなかった。...

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鶏物語

 1人暮らしのいとこが毎日卵を産む鶏3羽を飼っている。去る2月に腰痛手術で2週間入院することになり、困っていた。それを聞いた近所の人が家の鶏と一緒に飼ってあげると連れていった。ところが「ワイダオイゲーナイゴッカー」と言わんばかりにケンカするは、3羽をつつき回し、仕方なく元の小屋になおって一件落着しました。...

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筆談

 園児たちがすっかり帰った教室に彼女を訪ねる。まあるい顔いっぱいに彼女の笑顔がはじけた。ままごとみたいに小さな机に向い合って座る。一本の鉛筆を使って、僕たちの音声のない会話が始まった。「のど大丈夫?」と僕。「ううん、まだ声でなくて……」...

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ありがとう

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中学英語

 万能川柳にこんな句があった。「アメリカに生まれりゃオレもペラペラよ」。日本人は中学校で英語を習うが、簡単な英会話もできない。そこで小学校から正式教科にして、2020年の実施を考えているようだ。  財界総理とうたわれた石坂泰三氏は、外国人の前で見事な英語のスピーチをされた。「私は中学時代にリーダーを、高校はシェークスピアを大声で読んだおかげだ」と話されている。...

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はがき随筆2月度

 はがき随筆の2月度月間賞は次の皆さんです。(敬称略)  【優秀作】5日「竜宮城」塩田幸弘さん=出水市下知識中  【佳作】6日「母」中鶴裕子さん=鹿屋市王子町 ▽16日「知らなかった~」竹之内政子さん=垂水市田神...

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柔らかな頭

 今朝、仏壇の花を取り換えるのに手間どった。一応、色どりや仕上がりを思い画いて花は準備する。でも、今日はまとまりが悪くしっくりこない。  余分な葉を取り除いたり、全体的にほぐした感じにしてみる。いく通りか試した。意外にも、左のトマト花を右に差しかえただけで、まとまった。...

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平成維新

 私たち昭和の日本人は世界に対し国を挙げて戦争を起こし、敗戦の憂き目を見た。  平成の時代となり、東日本大震災の折、世界は暴動も起こさず粛々と復興に励む日本人を評価した。2020年オリンピック開催の選考にあたっては、世界の常識ある人たちの賛同を得、日本の価値は認められた。  今ではクールジャパンとも称され、世界の人は、爆買いをはじめ日本人の生活に触れ、日本民族の気質も認めてきた。...

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茶節

 小3の娘の学校で、親子ふれあい活動があった。今年は頴娃茶の農家の団体に、緑茶のいれ方などを教わった。...

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懐かしい顔

 ずいぶん前になるが、あるテレビで東南アジアを旅行した初老の婦人に記者が旅の印象を聞いていた。「懐かしい顔の女性たちに会いました」と婦人。「以前あちらにお住まいでしたか」「いいえ、初めてでした」...

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ヨンゴヒンゴ

 新年早々、懐かしい人から電話があった。優しい声であいさつされるNさん。今年95歳を迎えられるそうだ。昔の変わらぬ笑顔が浮かび、うれしくて健康を祝福した。  二十数年前、趣味の仲間でとても美しい文字を書いておられた。今では視力が弱り、字を書いても「ヨンゴヒンゴなってしもてなー」と笑われる。久しぶりに聞いた方言の響きに思わず大笑いした。決して上手には書けてない文字が踊っているさまを想像した。...

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春もよい

 目の前のテレビは今ついていない。その先の壁の板の節がくっきりと目に飛び込んでくる。...

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銀世界

予報通り1月24.25は大雪となった。庭に出ると、夜明け前のしじまの東天は白い雪の世界を映し出している。足を運ぶとキュッキュッと雪が小さく鳴る。足跡の深さで積雪を感じつつ、戌年の私は犬がはしゃぐように雪の玉を転がす。転がす度に大きくなる姿に納得する。...

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相性

 カミさんが卯年で私は子年、占い本によると相性は大吉。実の両親は父が丙午、母が丑年と相性は大凶で、父60歳、母53歳のとき離婚。そのとき相性は無視できないと思いました。...

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