Quantcast
Channel: はがき随筆・鹿児島
Browsing all 2762 articles
Browse latest View live

Image may be NSFW.
Clik here to view.

散歩道

 小川に沿って小さな道がある。私の散歩道の一つだ。田んぼは田植えが終わり、日毎に苗が伸びカエルの合唱も始まった。  野ばらの下でキンポウゲやアザミが競い合って咲き乱れている。突然「ギィー」けたたましい鳴き声。姿は見えないが小さなコゲラだ。山桜の枝をカラスが揺らし実をついばんでいる。...

View Article


老けた顔

 高校からメガネをかけた生活だったが、ピリオドを打った。最近目がかすんでぼやけて見えていた。運転免許の更新が迫り眼科で検診。結果は加齢による白内障。早速手術を願ったが4カ月待ち。4月初旬を指定された。万難を排して手術を受けた。先生が手術の進捗状況を逐一説明しながらの手術で安心の30分だった。...

View Article


超ミニ級会

 福岡在住同級生の娘さんから「母が同級生に会いたいとのことで、お伺いしてもよいか」と電話があり、承諾したが、本人の声がなく心配だと友より電話が来た。娘さんに電話すると「母は認知症でグループホームにいる。対話ができるうちに希望をかなえてあげたい」。...

View Article

Image may be NSFW.
Clik here to view.

さくらんぼ

 亡き母が約30年前に植えたさくらんぼの木が今年は満開になり、沢山の実が付きました。  昨年までは少しの実しか付きませんでしたが、すべて鳥に食べられていました。  しかし今年は母が亡くなったので、鳥たちが遠慮したのか、多くの実が赤くなりました。  孫一号二号三号とさくらんぼ狩りをしました。  さくらんぼの下の枝の実だけ取りましたが、100粒以上になりました。...

View Article

Image may be NSFW.
Clik here to view.

野外ライブ

 春とはいえ低気圧の影響で風混じりの冷たい雨が降る都城観音池公園。68歳の私と61歳の妻はスターダストレビューの野外ライブ会場にいた。...

View Article


Image may be NSFW.
Clik here to view.

我が家に帰れた

 あの恐怖の熊本地震から2年が過ぎた。心身ともにこんなよわいになっての疲労こんぱいでどうしようもなかった。  不安の中でいろいろな支援を受けて元の地に帰れた。まだまだ苦労しておられる方々を思うと感謝せねばと心から思う。...

View Article

平凡な日常こそ

 毎日9時就寝。モフモフの毛布に包まれた時の心地よさ。思わずこのまま目が覚めなくてもいいと思ってしまうほど。  屋根の下で心配なく暮らせる事を当然と思っていた。それがどれほど幸運なのか再認識する。  熊本の災害後、何年もビニールハウス暮らしと言うご夫婦。決して若くはないお2人の夏の暑さを思うと胸が騒ぐ。...

View Article

白黒フィルム

2018年6月 1日 (金)    岩国市   会 員   片山清勝  富士フイルムの白黒(モノクロ)フィルムと白黒印画紙の全てについて販売を終了するという。フィルムは今年10月、印画紙は2020年3月までに出荷を終える。  カラー写真が当たり前となり、さらにデジタルカメラが普及した現在、こうした日が来ることは分かっていた。しかし、若い頃に愛用した者の一人として、残念な気持ちを隠せないでいる。...

View Article


ガソリン価格安定を

2018年6月 5日 (火)    岩国市   会 員   片山清勝  レギュラーガソリンの1㍑当たりの小売価格が、全国平均で150円を超し、3年5カ月ぶりの高値と報道された。中東情勢の不安定化で、産油国からの原油輸出が減るとの観測が強まったことが原因という。  利用しているガソリンスタンドからメールが届く。いつもは顧客へのサービスを知らせるうれしい内容だが、ここ2回は違った。...

View Article


エンドウ

...

View Article

「ざん」という字

 このごろ新聞でしきりに「改ざん」の文字を目にする。私のように旧漢字で育った者には平仮名交じりで書かれるとピンとこない。あまり良くない意味があるとは知っているがどんな字だったのかは忘れてしまった。...

View Article

Image may be NSFW.
Clik here to view.

胸きゅん!

...

View Article

毎日はがき大賞に山下さん

 第17回毎日はがき随筆大賞に山口県岩国市、山下治子さん(70)の「老いて『ごっこ』」(昨年8月20日掲載)が選ばれ2日、福岡市中央区のアークホテルロイヤル福岡天神で表彰式が開かれた。 はがき随筆は九州・山口の毎日新聞地域面に掲載しており毎年、各地の年間賞13作品から大賞などを選んでいる。...

View Article


Image may be NSFW.
Clik here to view.

97サイバンザイ

 読書の記憶ですが、古代国家は赤色を神聖化し大切にしていたことを知りました。その象徴、神社はもちろん、のしや新築の投げ餅など赤白です。私の誕生日には母は必ず赤飯を神に供えて祝いました。老妻も37年間義母の後を継ぎ役を果たしています。...

View Article

Image may be NSFW.
Clik here to view.

幸せもの

 女3人で青島温泉に行った。脚が悪いので、友達が障害者用風呂を予約してくれた。温泉は肌がツルツルになりとても気持ち良かった。  外に出ると、鬼の洗濯板が広がり遠くに青島神社が見えた。行ってみたいと思っていると、友達が車椅子を借りてきた。...

View Article


ピカピカ一年生

 県外に住む初孫が小学生になった。ランドセルはお盆がピークで品数も豊富さしく、昨年の夏に予約。お嫁さんは「色は秘密にさせてください」。女の子なので赤かピンクか、決めかねているうちに春が来た。送られた写真の孫は黄色の帽子に紺の制服、サーモンピンクのランドセルを背負っていた。...

View Article

桃のお仕事

 キラキラ輝くきれいな瞳に「ねぇ桃、君の仕事って何だろうね」と尋ねる。でも愛犬はじっと見つめるだけ。  そうね、散歩と食べることが仕事だと思うけど、ふに落ちない。本能と思えば簡単だが、育ての母の感覚としてそうはいかない。  確実に私を癒してくれる。これこそが桃の№1の働き。私はすべすべした背中をなで、大きな耳をそっと引っ張り、時々赤ちゃん言葉で話しかける。...

View Article


Image may be NSFW.
Clik here to view.

翠色の指輪

 もう何年も前の出来事だ。  友人に誘われ蛍を見に行ったことがある。目的地に着いた頃は夕暮れ。草木に守られた小川に沿ってゆっくり歩いて行く。  あたりが暗くなっていくにつれ、それはチラホラと現れてきた。しばらく進んだのちに手元の灯りを頼りに来た道を引き返す。その頃はかなりの数が乱舞し始める。うちの一匹が左手の薬指にピタリと止まった。...

View Article

別れ

 苦しみのなくなった母の顔。その平穏な顔を何度も撫でる。もう私の体温は届かない。今日は最期の別れの日である。...

View Article

残された言葉

 母の遺品を整理していたら父の手帳が出てきた。旅の日記だった。大阪に住んでいた頃、両親が訪ねてきた時の日記の中に「幼稚園の誕生会で孫の劇を見た」とある。娘に知らせると覚えていた。ブレーメンの音楽隊の鶏の役だった。「自分でお面を作るよう言われたの。描けなくて、お父さんに描いてもらったらリアルすぎ。自分で描いてないのバレバレだったよ」と笑う。鶏の面を泣きそうな顔で受け取った娘の顔を思い出した。...

View Article
Browsing all 2762 articles
Browse latest View live