無事迎えられた元旦、一日変わっただけなのに、周囲はすっかり静かで心は落ち着いている。自然界といえば静かな休息の時を迎えており、動植物は眠りについている。お正月休みが過ぎれば、さまざまな行事や仕事が待っており、再び多忙になっていくだろう。しかし庭に出るとスイセンが凛として咲き乱れ、紅梅の枝先につぼみがかすかに膨らんでいる。まして人として生きる身にとって強くたくましく冬を生きねばと思う。趣味の文芸もいろいろ勉強し、残り少ない人生ではあるが、新しい気持ちで、自然の美しさの中に溶け込んでゆきたい。
出水市 橋口礼子 2016/1/21 毎日新聞鹿児島版掲載
出水市 橋口礼子 2016/1/21 毎日新聞鹿児島版掲載