自宅が県立病院近くなので救急車のサイレンは毎日耳にする。先日、一方通行の先頭で赤信号のため停車していたところ遠くから「ピーポー」の音が近づいてきた。右か左か前方かと神経を集中しながら、ふとバックミラーを見ると、後ろに迫ってきていた。停車しているのは自分の1台でけで道幅は狭い。 とっさにハンドルを切り、左ギリギリに寄せる。体まで左寄りで見守っていると、徐行しながらスッと通り抜けていった。 晩年の母を看ている頃、何度も救急車のお世話になったことが思い出される。一刻も早く目的地に着きますように……。 宮崎市 藤田悦子(73) 2021/4/14 毎日新聞鹿児島版掲載
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