6月23日で、私が教会に入って30年になった。以前、別の教会に通っていたが、そこを離れていたとき、義父が末期がんで余命1カ月と告げられた。 「死んで終わりではない」という一言を、私は義父に言ってあげられなかった。 それは私の中にずっと残り、私が入る教会を祈り求めた。祈りは届き、ある夜2人の宣教師が、わが家の戸をたたいた。 バプテスマ(洗礼)を最初反対していた夫も、3年後の再検討を条件に許してくれた。 3年後も、そして30年後も夫はその日を忘れており、私は今も教会に通っている。 宮崎県延岡市 渡邊比呂美(63) 2020/9/12 毎日新聞鹿児島版掲載
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