隣家の鉢植えに夕顔の花が見事に咲いている。大輪の白いアサガオを思わせる。
子供の頃、田舎の家の垣根にも咲いて、それが大きなスイカのような実をつけたのを思い出した。母から、これがカンピョウになるんだと教わったものだった。
源氏物語で、光源氏に愛された「夕顔」がはかなくうせていくくだりや、粗末な家の垣根に咲く夕顔の楚々とした白い花の姿が、懐かしく思い出された。
誰も住んでいない故郷の、埴生の宿には、今ごろ千草が生い茂っていることだろう。
鹿児島市 下薗英俊 2015/9/10 毎日新聞鹿児島版掲載
子供の頃、田舎の家の垣根にも咲いて、それが大きなスイカのような実をつけたのを思い出した。母から、これがカンピョウになるんだと教わったものだった。
源氏物語で、光源氏に愛された「夕顔」がはかなくうせていくくだりや、粗末な家の垣根に咲く夕顔の楚々とした白い花の姿が、懐かしく思い出された。
誰も住んでいない故郷の、埴生の宿には、今ごろ千草が生い茂っていることだろう。
鹿児島市 下薗英俊 2015/9/10 毎日新聞鹿児島版掲載