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Channel: はがき随筆・鹿児島
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春の夜

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3333段

 私が50歳代だった頃、ある日曜の朝、20歳代だった娘が「3000段の石段上りに行こい」と誘った。家内も含めて娘が運転する車で美里町へ向かった。...

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ハナムグリ

 庭のシャクナゲの上を、黒っぽい虫が十数匹舞っている。最初アブかと思ったが、近づいてよく見るとなんとハナムグリだった。1匹1匹は時々見かけるが、こんな群れは初めて。思い思いにシャクナゲの花に潜り込み、蜜を吸い始めた。受粉を助けてくれる益虫である。 ところが1匹が開きかけた花びらを食い破り、中に入って行ったのである。さすがにそこまでのろうぜきは許し難いと、妻が殺虫剤をまいて追っ払った。...

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猫の写真

 千葉県に住む娘から、孫娘がコロナ恐怖症になって落ち込み、種子島に行きたいと言うが、行ってもいいかと電話がきた。帰省はじゅくするようにとの国の方針を伝え、納得してもらったが、翌日「猫の写真でも見せて慰めてほしい」と改めて訴えてきた。...

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金魚の親子雲

 晴れの日が続くと、あれもこれもと張り切りすぎて疲れてしまう。 一段落して空を見上げると、金魚の形をした雲を見つけた。あれはお母さん雲、後ろに続くは子どもらしい。丸い綿雲がポンポンポンと並んでいる。 次にお姉さん雲、金魚の親子雲を想像する。 しばらく眺めていると、後尾の子どもが離されていく。「待ってー」と叫んでいるよう。「大丈夫よ」と近づいていくお姉さん雲。...

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桜の下で記念写真

 4月初旬、昨夜来の雨もあがり好天気、窓越しに見える公園の桜は8分咲き、春霞のようにふんわりとした雰囲気をかもしだす。...

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方言ランキング

 同年代が集まって宮崎方言の話題に花が咲いた。 「ちんがらっ」とは元も子もなくなること。「さるく」とは歩くこと、散歩。「あんべらしゅう」とは上手に。「だちもねえ」とはだらしない。「すぼ」は砂ぼこり、等々進むうち、ついていけないものが出始める。 わかった数人の猛者に対して「宮崎方言の本流」の称号が与えられる。ついに「けしんめ」が登場すると、シーン。...

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花見

 コロナウイルスの影響で人込みを避けて、我が家から目と鼻の先にある桜並木へ。子供の頃から見慣れているが、ずいぶんと老木になった。竹やらつたが絡まっているものの、今年もけなげに花を咲かせている。いい具合に広場もある。...

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こっちむいて!

 3歳の孫と2月末、大牟田の動物園に出かけた。ライオンやキリンが目当てだった。...

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退院一年

 みどり欠乏症で苦しかった入院中。今年取ったレモンは453個と、昨年の1個とは雲泥の差であったので、多くの方にさし上げることができた。 つえをつきながら、荒れた狭い庭を毎日1回はめぐる。サクランボの花が咲いたと思い、見るともう実がついて至極元気な様子だ。...

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桜吹雪に祈る

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気配り

 2月ごろ、百歳体操の後の映画に見入っていたら、世話人のKさんが突如、「ほい」と缶コーヒーを差し出された。その機敏な行動に驚いた。日ごろ、自動販売機にも無縁な私には到底思いの及ばないその優しさにじむ気配りに感服した。...

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歌に惹かれて

 学生時代にバイクで日本一周をした。当時流行した歌に惹かれて。津軽海峡の思い出から。...

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記憶力

 「妻のトリセツ」という本のタイトル。トリセツの意味が分からず何カ月経た。新語が出る度にモヤモヤと知りたい願望がうずまいている。でも情報を得る手立てが本屋か図書館かのどちらかで、のちに新聞紙上で知る由となる。 以前パートに出た社名が出てこない。ちなみに数カ月で辞めている。私の記憶力も退化したな。一日中考え、脳の中に隠れていた社名が浮かびホッ。これから先これがふえるのかな。...

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今年の桜

 4月中旬なのに、まだ桜の花が新葉と同居して残っている。菜種梅雨が長引いたせいだろうかと疑問に思っていると気象予報士の話で合点した。 今年は暖冬だったため冬の休眠が十分できず、だらだらと咲いているとの事。鹿児島ではいまだに満開になっていない木もあるとの話。それにはびっくり。...

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思いがけないゆとり

 ウグイスの鳴き声を聞いた。目をこらす。ようやくスズメくらいの小さな姿を見つけた。夫に「ウグイスって小さいっちゃね」と言うと「昔、家で飼ってたがね」と言う。 思い返してみるが、どう過ごしていたのか、気持ちに余裕もなくさっぱり思い出せない。 今「コロナ」の影響で、時間は無限にあるように感じる。ご飯をマキで炊いたり、山菜採りに行ったりと、過ぎし日の忙しさを取り戻すように、自然とたわむれている。...

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生きぬいて

 冬季サークルが終わり戸外に出た。友が近寄り、元気ですかと声をかけられた。おかげさまで元気よありがとう。 友は「親を介護している」と淡々とした口調で言う。食事やもく浴などを何度も要求し、夜は徘徊し汚物をつかんで壁になすりつける、手の施すすべもない。友は親の美醜の情景をジェスチャーで表現した。...

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はなびらの舞う下で

 夜が明け始めるころの桜並木は実に美しい。ウオーキング中の私の肩に花びらがヒラヒラと舞い落ちる。道路は花びらで埋められた絨毯のようで、上を踏み歩くことにおののく。 少子化に伴い3月で144年の歴史を閉じた小学校の門には二宮金次郎の銅像がポツンと学校を見守っているようだ。薪を背負って本を読みながら歩く姿に子供の頃は道徳心をたたき込まれたけれど、現代流にみれば歩きスマホに似ているかも?...

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ラ・リ・ル・レ・ロ

 新型コロナウイルスの影響で、予定していた旅行はキャンセル。外食もままならず、週1回のミニ・バレーも中止に。 そこで、家の中での時間をラリルレロで過ごしている。...

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藤の花

 今年も庭の隅の藤棚が、夥しいほどの蕾をつけた。 暦が4月に改まって寒の戻りも無くなり、近くの公園から風に吹かれた桜の花びらが、花吹雪となって門前の道路に舞い散るのを合図にしたかのように藤の蕾が膨らみ、30㌢ほどに伸びてブドウの房状に垂れ下がり、付け根(上部)のほうから順に白紫色の花が開き始めた。...

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