囲碁の文化
小生、囲碁の依存症に陥り、連日ザル碁に興じている。先だっては世界最強の棋士をコンピューターが降したと新聞などが報じていた。プロの棋士にとっては面白くないことであろう。...
View Articleはがき随筆6月度
はがき随筆6月度月間賞は次の皆さんです。 【優秀作】2日「大人の階段」西野奈緒=兵庫県篠山市 【佳作】3日「家庭訪問雑感」中島征士=出水市武本 ▽5日「天道虫」宮路量温=出水中央町...
View Article黒の編み上げ靴
梅雨の晴れ間に靴箱の掃除と靴の手入れをする。娘の黒の短靴を磨きながら亡き母の話を思い出した。 大正時代後半、母は女学生。父親から土産にもらった黒の編み上げ靴をはいて、駅までの半里の道を歩くのだが、はかまの裾から見える靴がカラスの姿に見えたのか、わんぱく坊主たちに「カラス、カラス」とからかわれた。母は恥ずかしくてせっかくのハイカラな靴を大阪にいたお姉さんにあげたところ、大喜びされたという。...
View Article金次郎さん
img src="http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/35/047481963a4ae99355328dbbbeef2fb6.jpg" border="0">...
View Articleせせらぎの如
夏の山道を急ぐ。汗びっしょりだ。ようやく目的の場所に着く。静かな樹陰に目を閉じてじっと聞き耳を立てる。せせらぎの音――見えない流れが見えるようだ。やがてせせらぎは胸の底を流れ始める。陶然となる。 庭の雑木に四季折々の野鳥が訪れる。りんごの木のてっぺんにホオジロ、ツバキにメジロ、杉にアカショウビン、エゴノキにシジュウカラ、アオジ……。...
View Articleユーモア
「市中引き回しの代わりにワイドショー」。柳名忘れた人?の川柳があったが、これぞエスプリの利いた句である。 ここ1年ほど仲畑流に投稿するも没が続いて、これこそ梅雨の気分である。性格的にはユーモアセンスは乏しいと思うが、妻からはブラックユーモアは日常的に言われていると反論される。これを川柳に生かせないものかと思案している。...
View Articleヘルメットで安全に
2016年7月30日 (土) 岩国市 会 員 片山清勝 近くの小学校の学校便りに、「児童が自転車を運転するとき、ヘルメットの着用を義務化します」というお知らせが載っていた。 指導の成果だろう、近くで見掛ける児童らは着用している。色彩も形も豊富なヘルメットを見ながら、児童はどんな気持ちだろうかと思っていた。...
View Article愚直な柱時計
2016年8月 2日 (火) 岩国市 会 員 沖 義照 フリーマーケットで箱の一部が欠けた、ほこりだらけの古い柱時計を見つけた。「ネジを回したら動くよ」という店主の言葉を信じて買って帰った。 歯車の付いた機械を取り外して、ほこりを払い油を差した。 ねじを巻いてダイニングの壁にかけると、カチカチと心地よい規則正しい音を響かせた。...
View Article上荒田に住まう
鹿児島市に転居して、丸12年になる。偶然の重なりで、ここに落ち着いたのだが、実ははるか昔からの縁があった。 私が小学校に上がる前、父が市内の病院で何度目かの手術を受け、私と母が借りたアパートが昔の専売公社の正門前。その名も「金峰アパート」で、生まれた町の名と同じ。毎朝2階の窓から通勤風景を眺めていた。...
View Articleあの日の瞳
通院3回目ごろに顔に赤紫の斑点が出始めて先生の表情が変わった。すぐ入院の準備をと。命にかかわる病の予感に、ぐったりした生後3カ月の長男を抱き無言の先生にすがりついた。...
View Article出産のとき
やっと分娩室の中で元気な産声が上がった。廊下にいたわたしと妻は抱き合って涙した。難産で長引いていた娘の出産の無事を祈り、張り詰めていた空気が一気に緩んだ時だった。 婿はこの日のために仕事を休んで遠くから駆けつけ、分娩室の中でずっと娘に寄り添い、励まし、支えていた。彼の優しさが頼もしくうれしかった。...
View Articleお田植え祭
加紫久利神社お田植祭に早乙女姿で小学5年生の児童たちと素足で神田に入った。足の裏から五感に健康の喜びが伝わった。「いやだ素足が気持ち悪い」と児童たちの元気な声がはずんだ。足並みがそろわず進みが遅い。昔ながらの横に綱をはった手植えである。田植え唄を聞きながら楽しく植えていった。お田植祭は江戸時代に始まり太平洋戦争で途絶えていたらしい。...
View Article理髪店
主人の長年行きつけの理髪店。惜しまれながら廃業された。 黙って座ればほどよい刺激と心地よいハサミの音で、肩をたたかれるまで熟睡。「おまかせ」と言って座り、眼を覚ますと、流行のもみあげつるつる。恥ずかしいと思ったのか両手で隠し気味に帰って来た。さすがプロ。年や髪の量に合わせた髪形に仕上がっている。...
View Article太郎とオバマ
JR渋谷駅を出た連絡通路にその壁画はある。10年前の設置に若干の支援をし、思い入れが強い岡本太郎氏の「明日の神話」。東京出張は日帰りが多くここまで足を延ばせず、5月上旬に初めて作品の前に立てた。 縦5.5㍍、横30㍍の巨大なスケールで迫ってくる。中心部の白い骸骨図が、原爆の凶々しい破壊力を印象付ける。同時にそれと拮抗する、人間の誇りと燃えあがる憤りを感じさせる。...
View Article石文
洗濯前にはポケットをひっくり返しているが、急いでいると忘れてしまう。そういうときに限って子供のほポケットには何かが忍んでいる。木の実や折り紙、友達からのプレゼント。それぞれに理由があり、物語があり、宝物である。...
View Article田んぼ談義
自宅近くに祖先から譲り受けた7㌃の迫田がある。超湿田で、4~5回排水工事をしても乾田にならない。6月、田植え準備で大型トラクターを入れ耕耘しようとしたが深みにはまり、引き上げるのに多くの人から手助けをもらった。...
View Article米とぎ
あちこちに、米のおいしい食堂がある。私は「この米の産地はどこですか?」とか「何回米をとがれるんですか?」と、よく尋ねる。たいがい教えてもらえる。地元産が多いようだ。とぐ回数はそれぞれ違う。 私は10回とぐ。妻は4、5回とぐ。「あなたがといだ方がうまい」とニヤッとした妻は言う。妻の作戦か……。米とぎの回数は短歌や卓球の仲間でも一人一人違う。10回は多いのかな。栄養面では何回がいいのだろう。...
View Article