学生時代にバイクで日本一周した。暗くなってうみねこラインを走っていると「ほろんぱいる」というお休み所が見えた。芝生を張り巡らせた広い庭 (広 場)がある。おばあちゃんが一 人。野宿を頼むと快く許してくださった。 肉を焼いてもらい、 ご飯までごちそうになる。 旅先での親切ほど心にしみるものは ない。寒さで震えが止まらないが、それがまた北国という感じで、まだ見ぬ北海道がすごく身 近に感じられた。旅の醍醐味は一期一会の思い出でもある。この勤め終へたら行かんみちのくの店ほろんぱいる四十年過ぎぬ 鹿児島県霧島市 秋野三歩(64) 2021/3/13 毎日新聞鹿児島版掲載
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