私が卒業した小学校の校歌は5番まである。普段は2番まで歌うが、卒業式と入学式の時だけ5番まで歌う。 この校歌は私が生まれた昭和24年に当時の校長先生が作詞して新しく作られた。その4番に、「自主と自由のしるしもて」、5番に「民主日本の若き楯」とある。教え子を戦地に送った悲しみ、戦後教科書を黒塗りにした苦しみ、未来を担う子どもたちへの強い願いがそこにある。 今年はコロナで卒業式も入学式も簡素化され、校歌はどうだっただろうか。平和への課題、ウイルスへの課題、私たちが向き合うべき大きな課題である。 熊本県八代市 今福和歌子(70) 2020/8/15 毎日新聞鹿児島版掲載
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