Quantcast
Channel: はがき随筆・鹿児島
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2762

笑いのツボ

$
0
0
 夫婦も40年を超すと、つかず離れずの鉄則を守らなければならないことを痛感する。 その一つに限られた時間の会話がある。面白い話でなければ通用しない。敵の笑いのツボに届けば一服の清涼剤どころか、回春の妙薬かもしれない。しかし、作為的は最悪である。 大好物のピーナツの燻製が残りわずかになっていた。缶を手にしたら重い。蓋を開けるといっぱい。あまりのうれしさに「ピーナツが湧いてきている」と叫んだ時の妻の大笑い。 妻の心遣いをユーモアでどう称賛して笑わせるか。このごろの重要な生きる課題である。 宮崎市 杉田茂延(68) 2020/8/8毎日新聞鹿児島版掲載

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2762

Trending Articles