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Channel: はがき随筆・鹿児島
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早くも夏

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 「これですよ。でも出るにはまだ早いなあ」と皮膚科の先生が示されたのは、シャーレに貼り付けられた小さな虫。「アオバアリガタハネカクシ」とある。ひと頃よく聞いた名前だ。刺された感覚はないのに、あごの下から首筋、胸にかけて真っ赤になり、ジカジカとかゆい。虫が止まったのを手で払いのけると、その後が線状に皮膚炎を起こすのだそうだ。早くも夏の虫の出現である。
 桜の葉を濃くし、庭の雑草も勢いづいてきた。薬効のおかげでかゆみも治まり、快癒にむかっているが、今年の虫対策は待ったなしだ。
  熊本市中央区 渡邉布威 2018/5/17 毎日新聞鹿児島版掲載

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